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2019年7月18日 (木)

クムダ・セヤドー 法話(5)

2019年5月に来日されたクムダ・セヤドーの法話を文章にして順次掲載しています。
文章化にあたって協力してくださった皆様に感謝申し上げます。 

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会場付近の民家

戒律を守った天人
今日は、シッダ・ダタという名の天人の話です。その天人は三十三天(帝釈天がいるところ)にいました。モッガラーナ長老がシッダ・ダタに、なぜあなたは今の生でここに生まれ来たのか質問しました。天人の前世は人間でした。結婚しないで親の世話をして、戒律を守って生活をしていました。モッガラーナ長老は、なぜ結婚しなかったのか尋ねました。シッダ・ダタは、結婚しても、奥さんが親の世話をしてくれるとは限らないからだと答えました。そして彼は親の世話をしながら、戒律を守って生活をしをしたため、次の生で天人に生まれ変わりました。

戒律を守る人は、自分がかなえたいことを実現することができます。ですから皆さんも戒律を守っていれば、自分の欲しいものが手に入ったり、望む状態が得られたりします。
1番目に、戒律を守れば心が穏やかになります。心が穏やかになると、心が綺麗になります。
2番目に、戒律を守れば戒律が好きになってきます。
3番目に、身体も心も穏やかになっていきます。そして悲しんだり落ち込むことがなくなってきます。
4番目に、身体と心が楽になります。

皆さんも戒律を守るようにしてください。3番目に言ったのは自分の身体と心が穏やかになる、ということです。悪いことをしないし、悪いことを思っていなから心が穏やかになって、楽(スカ)になります。悪いことをすると、楽しくないし、楽(スカ)にはならないですね。4番目までいってさらにサティとヴィリア(精進)をちゃんと持てば、瞑想につながります。それをちゃんとやればサマーディになります。私たちは戒律をちゃんと守っているのですから、4つの要素をもっていて、さらにサティとヴィリアを足したら、サマーディになります。

今私達がサマーディに入れないのは、ちゃんと戒律を守っていないからかもしれないと、セヤドーはおっしゃっています。
お酒を飲んだら絶対にサマーディには入れません。
お酒を飲んでいる方はいらっしゃいますか?
参加者:(手を挙げる人なし)

自分が戒律を守らないと、なかなかサマーディには入れません。私たちは昔、戒律を守っていなかったので、今こうして良いことをしていても、なかなかサマーディには入れません。気持ちが前のことに戻って、そこにいってしまうのです。前のところに気持ちが行ってしまうから、サマーディになかなか入れません。ですから、前戻りしないほうがいいのです。自分たちが昔していたこと、たとえば飲酒で戒律を守ってなかったとか。そういうことを以前していたので、今良いことをしても、前に少し悪いことをしたことを思い出して、そこに気持ちがいってしまいます。前にもどらないように、とは後悔しないことです。

戒律をちゃんと守って、行ないをちゃんとすれば、サマーディも高まるし、あとは正しいことが観えてきます。自分の身体を観ると、32身分が観えます。私達はサマーディがないので、32身分も観えません。サマーディのある人が自分の身体を32身分で観ると、カラーパ(微粒子)が観えます。そしてそのカラーパから8要素が見れます。サマーディができたら、そのサマーディで全部観えます。どこを観ていても、全部カラーパに観えます。どこを観ても、雪のように観え、その雪のように観えるカラーパの中に8つの要素が観えます。そこまでできたらヴィパッサナーができます。ルーパ(物質)まで観えるようになります。

ルーパが観えるようになると、自分の身体や他人の身体が全部カラーパに観えます。そこまで観えるようになるのはちょっと難しいのです。でもそこまでできるようになったら椅子を見てても観えるようになるのです。全部がカラーパに観えています。夜中に起きても観ようと思えばそれが観えます。全てがカラーパに。私達は、まだできてないから、観えませんが、もしできるようになったらいつでもカラーパが観えます。

そして、自分の身体を観ていると、いつもカラーパが生まれては代わるので、存在してないということ、「無常」ということがわかります。そこまでできるようになると、他の人が「この身体は存在します」と言っても、存在しないと答えてしまうのです。生まれては代わる、生まれては代わる、そういうものを、「それが存在するか、存在しないか」と質問されたらどう答えますか? 皆さん。
私達が「存在する」と思っても存在しないんですね。 これがスニャータ「空」です。

(参加者が補足説明)
ニッチャは「常」で、「ア」が付くと否定なのでアニッチャは「無常」ですね。「無常」が分かれば、常に存在するものはありません。そういう状態を「空」という、そういうご説明でした。

もしドゥッカ(苦)が観えたら、スカ(楽)がない。アナッタ(無我)が観えたら我がない。これは修行した人じゃないとなかなか分からないとセヤドーはおっしゃってます。
カラーパの中に、良い匂いとか良い味とか綺麗な色とかが混じっています。綺麗でないカラーパはアスバ(不浄)です。アスバが観えたらスバ(浄)はありません。ここまでいくと涅槃は近いです。

参加者:理屈で理解するのと、実際体験するのとでは、どれくらいの差がありますか?
セヤドー:理屈で理解するのと、実際体験するのとは全く違います。実際体験した人と知識だけの人を比較すると、頭のいい人と馬鹿な人ぐらいの違いがあります。だから実際に体験できるようにがんばってください。

こういうことを全て体験すると人生に飽きてきます。もっと分かりやすく言うと、生きていることが楽しくないのです。遊びに興味がなくなり、瞑想することが幸せになります。

参加者:仏教を学んで瞑想をしていて、遊びに興味がなくなるのは良いことですか?
セヤドー:良いことです。サマーディに入っていなくて何も観えてなくても、遊びに興味がなくなってくる。人と会いたくなくなってきます。そういう方でも一人で瞑想やり続けています。そういうふうにやればその人は必ず涅槃に入れるようになります。

サマディで全て観えるようになると人生に全て飽きてきます。私達が守っている戒律にプラス、サティとヴィリアがあればサマーディになって、サマーディになったら涅槃に行けます。今私達が瞑想をして3~4日目で身体の痛みが消えてきました。そしてだんだん呼吸に馴染み、サマーディが高くなって、サマディが高くなると難しいところまで行けます。私達はまだ期間が短いのでそこまで行っていないだけです。戒律が良いところまで行けるようにサポートします。涅槃に行けなくても、ちゃんと戒律を守っていれば天界に行けます。ですから戒律だけはきちんと守ってください。八戒が守れなければ、せめて五戒だけでも守ってください。戒律を守ることで、自分の人生に頼ることができます。

私達人間は一年365日で、もし100年生きるとしたら、365X100で36,500日しかありません。 しかしこの中では100歳まで生きる人は誰もいない。もし80歳まで生きるとしたら29,200日、大体30,000日ですね。そこから50歳を引くとすると、10,950日。セヤドーはもう60をこえているので、10,000日もないのです。
だから残っている時間、良いことをして幸せになるか、悪いことをして不幸せになるか。皆さんそういう計算をしたことがありますか?

人生は本当に短いです。あっという間です。ですので悪いことをして時間を消費しないでください。長いと思わないでください。今のように計算すると、人生は本当に短いとわかってきます。残りの日にちは良いことばかりやりましょう。

私達は今瞑想をしていますが、その中に妄想がどれくらい入っていますか?相当入っているでしょう?
それでも私たちは今いいことをしています。しかしその中でもアクサラ(不善)が沢山入っています。死ぬ前の気持ちは今のような気持ちです。死ぬ前は今のように、悪いことばかり思い出すのです。今の私達が瞑想をしていても、悪い妄想を沢山しますね。臨終のとき同じように悪い妄想をすると、地獄に行くことになります。

私達はこんな良いことをやっている最中にも悪い妄想が沢山入ってくるのに、良いことをやっていない普段の生活では、話になりません。ですから、なにを頼りにしたら良いでしょうか?
ちゃんと残りの時間を計算してみてください。そして瞑想をしっかりやってください。

    サードゥ!  サードゥ!   サードゥ!
                           (2019年5月2日  みなかみ合宿での法話)

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