« 2019年4月 | トップページ | 2019年7月 »

2019年6月

2019年6月25日 (火)

クムダ・セヤドー 法話(2)

2019年5月、来日されたクムダ・セヤドーの法話を文章にして順次掲載しています。
文章化にあたって協力してくださった皆様に感謝申し上げます。        
2a

                合宿会場

 

大事な5つのこと

皆さん、生きていると、いろいろな生活をして、いろいろな人に出会います。いろいろな人に出会ってみると、相手により様々な性格があります。その性格に合わせて、私たちはいかに対応すべきか、ということを今からお話しします。皆さんメモしておいてください。

 

一番目は、怒りの人です。怒りっぽい人に出会ったら、自分から慈悲をもって話ししてください。怒りの人に慈悲で打ち勝つようにしてください。その意味がわかるでしょうか?怒りを乗り越えてください。
二番目は、悪い言葉をつかったり、暴言を吐いたりする人です。そういう人に出会ったら、自分は相手に暴言を吐いたりしないで、暴言を無視してそれを乗り越えてください。

 

(質問)それは一番の怒りの人とは違う人ですか?
(答え)二番目の人は、怒りだけでなく暴言を吐きます。そういう悪い言葉をつかったり暴言を吐いたりする人に皆さん会ったことはありますか? ○○さんは、そういう人たちに出会うかもしれないので話しています(笑)。

 

三番目は殺すとか言って脅迫する人。もし自分が脅迫されたら、その脅しを相手に返さないでください。それを言葉で返したりしないことです。
四番目はけちな人。お金にけちな人、人にものを絶対にあげたりしない人。そういう人に会ったら逆に自分が差しあげてください。
五番目はうそをついたりだましたりする人、そういう人に出会ったら、自分が正しく直してあげてください。うそをつかないように正しく説いてください。

 

今の話は5つの項目がありました。それはウトラーという天女が人間だった時に、お釈迦様がウトラーに教えた教えです。私たちも必ずこういう人たちに出会います。怒りが出ている人に会います。自分が良いことをしてあげても文句をいわれたりします。そういう人にもし会ったら、慈悲で理解してあげてください。さっきいったように悪い言葉を使ったり、暴言を吐いたりする人に会ったら、同じように言い返さず、慈悲で我慢してください。もし脅迫する人たちに会ったら、そういう風にしないで黙って乗り越えてください。四番目のけちな人、物を上げることをしない人に出会ったら、自分が逆に差し上げてください。五番目の、自分が正しいことをやっていても文句を言ってくる人に会ったら、正しく教えてあげてください。この5つは必ず覚えておいてください。この5つにあるような人に会ったら、慈悲をもって我慢、忍耐してください。

 

慈悲だけでなく我慢、忍耐も必要です。忍耐がないとだめですね。自分が正しいことをやっていても、あれこれ言われる人は言われるのです。何か言われたら自分が我慢するしかないです。我慢してください。こういう人間世界なので、こういう人たちに必ず出会います。会っても今のように慈悲で我慢してください。今の話は5つありました。皆さんメモして覚えておいてくださいね。次に天女のお話をします。このお話は覚えなくてもいいですが、今言った5つだけは必ず覚えておいてください。これがいつか必ず使えます。必ず私たちが出会う事なので覚えておいてください。

 

天女ウトラーの話

 これからのお話はウトラーという天女で、前世が人間だった時のお話です。インドのギッチャクッタ(霊鷲山)という山の近くにラージギルという町がありました。ウトラーは天女で、人間だった時、お母さんの名前もウトラーで、娘の名前もウトラーといいました。旦那さんは畑仕事をして生活をしています。名前はプンナです。あるとき、旦那さんはラージギルの町のお金持ちの畑で働いていました。近くのギッチャクッタという山の頂上で7日間のお祭りがありました。お金持ちが旦那さんに、7日間のお祭りに遊びに行くか、畑で仕事をするかどちらを選びますかと聞きました。ウトラーの旦那さんは、「遊びに行くことはお金持ちのやることで、私たちは明日のためにもお金がないし食べるご飯もありません。働かなくてはならないので行きません」と答えました。旦那さんは、奥さんにお弁当を届けるように頼んで畑に働きに行きました。

 

そのときサーリープッタ長老が7日間瞑想をしていました。瞑想のパワーで誰かを助けに行かなくてはいけないのが見えました。それで見ていたら、その夫婦二人を助けに行かなくてはいけないのが見えました。サーリプッタ長老は旦那さんの畑の近くまで行って、干し草をじっと見ていました。旦那さんはサーリプッタ長老がそれを欲しくて見ているのかなと思って、それを欲しいのですかと聞きました。長老が欲しいといったので、干し草を歯ブラシに整えてお布施しました。お布施をし終わったら、長老が鉢の中から水を漉(こ)す布を出して見せました。旦那さんは長老が水を欲しいのかと思い水をお布施しました。

 

そのとき奥さんはご飯を作っていました。サーリープッタ長老には全部見えているので、奥さんがご飯を作り終わるタイミングを待っていました。長老が町に入ったとき、奥さんはご飯を作り終わっていました。前に長老は奥さんに会ったことがあります。奥さんの方はその時お布施するものが何もなく、お布施できなかったのです。お布施をしようと思っているときにはサーリプッタ長老がいないのです。今日は偶然ですが、それはサーリープッタ長老がわざわざ作った偶然ですね。奥さんの方は、それを知らず、うれしくて旦那さんのごはんとかおかずを全部長老ににお布施しました。全部上げてしまったので、旦那さんの分がなくなり、もう一回作りなおして、持って行きました。届けるのが遅くなったので、旦那さんは何で遅れたのか聞きます。奥さんは、サーリープッタ長老に会ってごはんとかおかずをお布施したことを話しをしました。旦那さんも、こちらにも長老が来て歯ブラシとお水をお布施したことを話し、お互いにうれしくなりました。おなかがすいていたので、奥さんが作ったごはんを食べて、眠くなってきて、旦那さんは奥さんの胸の中で、二人とも眠ってしまいました。

 

二人ともぐっすり寝てしまって、起きてみるとさっき整えた畑が、全部金になっていました。ありえないですよね。さっきまで自分で整えたのは土なのに、自分が勘違いしているのかなと思って、奥さんにも金が見えるかどうか確かめました。それで金を取って確かめるために、たたいたり、中身を割ってみると、ほんとうに金になっていたのです。夫婦二人はびっくりしました。サーリープッタ長老にお布施をしたので、すぐにその功徳が現われたといって喜びました。

 

その金をお弁当の入れ物に入れて、ビンビサーラ王に二人で届けに行きました。自分たちの畑で見つけたのでビンビサーラ王に差し上げました。王様が名前を聞きます。プンナとウトラーですと名前を言いました。どうして金を預けに来たのかと聞くと、今日サーリープッタ長老会って、お布施をしたら、その金が出てきましたと、さっきの出来事を全部王様に話しました。ビンビサーラ王も大変驚きました。今日お布施をして、今日金が出てきたのだからすごいことだと。そして、金を運ぶために馬車を何十台もそこに行かせました。馬車でビンビサーラ王の家来たちが取りに行くと、家来たちは、「ビンビサーラ王のもの」と言って金を入れ物に入れました。そのように言うと、金が土になってしましました。ビンビサーラ王のものではないのに、「ビンビサーラ王のもの」と言っったために金が土になってしまったのです。

 

セヤド―がおっしゃるには、ミャンマーにもこういうことがあります。ミャンマーでは昔から金がたくさん出るんです。ルビーとかご存じかとおもいますが金もたくさん出るのです。お金のない人たちが土の中を掘っていると、金が出てくるので貧乏人たちはそれを取って生活していました。ある日、前の軍事政府が金が出ているという話をきいて、そこを立ち入り禁止にして誰も入れないようにしました。軍隊の制服の人たちは、力があるので、そうしました。ところが、昔は金が出ていたのに、掘っても全然出てきません。貧乏人がいるところは金とかルビーとか出てきます。その人たちが生活するために、たくさんではなくちょろちょろと出てきます。ミャンマーの北にそういうところがいっぱいあります。それはカルマですね。それで出てきます。

 

それで、王の家来たちはもどってきました。なぜ土になっているのかと聞かれました。私たちは王様のものだから、「王様のものです」と言いながら取っていたら、土になってしまいました、と答えました。それはあなたたちが間違っています。本当はプンナのものなので、「プンナのもの」と言わなければいけないのです。それで、もう一度行って、今度は「プンナのものです」と言いながら入れると、金がいっぱい出てきました。その金がどれだけ多いか、手でここからここまで、80回。30から40cmの80倍の高さぐらいあります(およそ25m)。それは、もともとプンナのものなので、ある程度の量を王様はプンナにもあげました。それで名前がマハーダーナ(大いなる布施者)となりました。プンナはマハーダーナになり金持ちになりました。前にマハーダーナが働いていたお金持は、息子をマハーダーナの娘ウトラーと結婚させたいと思いました。

 

お金持ちになってから7日間、お釈迦様と500人の比丘に食事のお布施をしてお釈迦様から毎日法話を聞きました。法話を聞いた親子三はソターパナ(預流者)になりました。マハーダーナの家族三人がソターパナになったのです。マハーダーナはお金持ちが邪見をもっているので娘を結婚させたくありませんでした。しかし、周りの人たちはみんなマハーダーナに言いました。以前、この人の畑で働いて金を持つことができたので、お金持ちには世話になっているではないかと。さんざん言われて、仕方なしに最後には娘と結婚させました。

 

娘はソターパナになっているから、お坊さんにお布施したり、お釈迦様にお布施したり、接待したかったのです。しかし、旦那さんがそれをしないので、従うしかありませんでした。結婚して旦那さんの方についていたのでダーナができなかったのです。それでお布施ができないので落ち込んでいました。ソターパナだからお布施をしたかったのです。

 

ある日、ワサ(雨安居)の三か月のなかで、二か月半が過ぎ、あと二週間を残すだけになりました。お釈迦様に会って、お布施したり、法話を聞いたり、比丘たちにもお布施をしたいが、それができないので親に手紙を書きました。親は娘にお布施するようアドバイスします。ラージギルのまちにはシリマという名前の娼婦がいました。そのシリマに頼んで残りの15日間旦那さんの世話をしてもらいました。シリマには一日分の日当×15日分を払って、親は、シリマに二週間の間、旦那さんの世話を頼みました。シリマが旦那さんの世話をするので、二週間、ウトラーがお釈迦様のお世話をしたりお布施をするようにと親はアドバイスしたのです。それで、娼婦のシリマに二週間世話をさせたのです。

 

最後の日、15日の前日、窓から旦那さんが外を見ていました。奥さんのウトラーがお釈迦様にお世話するため一生懸命働いているのが見えました。そしたら、旦那さんがにこっと笑いました。旦那さんが、奥さんの一生懸命働いているところを見てにこっと笑ったのを見たシリマがやきもちを焼きました。シリマは仮の奥さんで、向こうが本当の奥さんなのに嫉妬してしまったのです。怒りが出て、嫉妬も入っていました。シリマはウトラーのところに行きました。シリマのおかげでお布施ができているのでウトラーは慈悲を送っていました。一方のシリマは怒りで来ています。ウトラーの横で揚げ物をしていて、熱い油がありました。シリマは熱い油をコップにとってウトラーの背中にかけました。ウトラーは、本当は熱い油なのに、涼しい水をかけられた感じがしました。ウトラーは慈悲を送っていました。ずっと慈悲を送っているので熱いと感じないのでした。それで、シリマは再び油をかけようとました。そうしたらお手伝いさんが彼女を捕まえて、殴りかかりました。殴ったり、たたいたりしていたら、ウトラーが、「もうやめなさい」とお手伝いさんたちに言いました。「シリマのおかげで私たちがお布施できているのです。彼女にそんな風にしないでください」と言って、シリマは助かったのです。

 

それで、シリマも助けてもらったので後悔してウトラーに謝りました。「自分が間違っていました」と。謝ってもらったウトラーはそれだけでは納得がいかないのです。「私に謝るだけでなく、向こうに行って礼拝してください」と。「私に礼拝してもらっても納得がいかないから、お父さんにもしてください」とウトラーが言いました。それで、「お父さんにもします」とシリマが言います。「あなたのお父さんは誰ですか」と聞ききますと、「私のお父さんはお釈迦様です。こういうことをやっている善い人です」と説明しました。「明日お釈迦様が来るから、ここに来てください」と頼みました。シリマはお釈迦様が来るので、謝るためにお布施をしようと、いろいろなものを集めて持ってきました。シリマは、お釈迦様や比丘たちに直接食事を上げられません。自分は良い人ではなく、良い仕事もしてないので、恥ずかしく、直接上げることができずにウトラーに上げてもらいました。

 

それをお釈迦様が見ていて、「あなたがやらないで、なぜウトラーにやらせるのか?」と聞きました。シリマは自分がしてきたことを全部お釈迦様に話しました。自分が、こういうことをやっていたからウトラーにも迷惑をかけた。それなのにお釈迦様に会えて、お布施をしている、と話しました。お釈迦様はウトラーをたいへん褒めて、最初に言った5つのことを話しました。

(一番目)怒っている人を、怒らないで慈悲で乗り越えましょう。
(二番目)暴言を吐いたり悪い言葉を言ってくる人達を、そういう風に言い返さないで我慢で乗り越えましょう。
(三番目)脅迫する人たちにたいして、自分は脅迫しないで我慢して乗り越えましょう。
(四番目)けちな人に会ったら、自分が反対に差し上げてください。
(五番目)うそをついている人や悪いことを言ってだます人に会ったら、自分が正しいことを言って直してあげてください。
この五つのことをお釈迦様はウトラーに話しました。
それを聞いてウトラーの旦那さんと、旦那さんのお父さんとお母さんとシリマも全員ソターパナになりました。最後は皆さんソターパナになりました。

 

まとめ

大事なのは、この五つのことですね。
怒りのある人と会ったら、怒りで返さないで我慢で乗り越えてください。
悪い言葉で暴言を吐かれても、自分は言い返さないで我慢してのりこえましょう。
脅迫されたら、自分も脅迫しようとしないで我慢して乗り越えましょう。
けちな人と会ったら、自分が逆にさしあげましょう。
自分が嘘をつかれても、我慢して正しく直してあげましょう。

 

最後に言いたいのは我慢、忍耐です。何をやられても我慢して生活してください。今日は、話が長かったけれど、最後にまとめると我慢、忍耐です。

 

(質問者)セヤド―がおっしゃっている我慢、忍耐のパーリ語はなんですか? 
(答え)カンティ(Khanti)です。

 

ですから、瞑想など私たちがやっていることも忍耐です。瞑想している間に身体が痛くなっても忍耐です。ごはんを食べることも忍耐です。怠け心にたいしても忍耐です。今、皆さん飽きてますよね、飽きに対しても忍耐です。飽きてきて、自分がやりたくないと思っても、やらないとうまくできないのです。

 

阿羅漢になる人でも、飽きることや怠けることもあります。阿羅漢の最後の生まで何もしないでいる人もいます。最終的には阿羅漢になりましたが、お坊さんになってから7回も還俗を繰り返して、お寺に入ったり出たりを繰り返して阿羅漢になったのです。

 

ちなみに、この話のシリマはとても美しい人でした。シリマが好きになった比丘の話があります。ある比丘がシリマを見て、好きになってしまって、ご飯も食べられなくなりました。本当は阿羅漢になる比丘ですが、それでもシリマを好きになってしまったのです。ある日、シリマが病気になり死んでしまいました。死んだら臭いが出るじゃないですか。シリマが生きている間、シリマと遊ぶと1000円かかりました。シリマが亡くなって、シリマの遺体をどうしようかと王様がやってきました。シリマの遺体を欲しい人は1000円で買ってくださいと言いました。誰も買う人がいないので、700円、500円、300円、200円、100円、最後に1円でもだれも買わないのです。その話をお釈迦さまと、シリマを好きになった比丘が聞きました。そして、皆でアスバ瞑想(死体の観察)をやりに行こうということで、シリマを好きになった比丘もアスバ瞑想をしました。アスバ瞑想をしたら、その場でシリマを好きになった比丘が阿羅漢になりました。

 

シリマはいまだに天国で天女になっています。いまも天国にいるそうです。それでは、皆さん忍耐して頑張ってやってください。今日はちょっと長かったですね。

 

        Sadhu!   Sadhu!   Sadhu!

 

                  (2019年5月3日  みなかみ合宿での法話)

 

 

 

2019年6月21日 (金)

クムダ・セヤドー 法話(1)

2019年5月、モービ僧院のクムダ・セヤドーは、招きに応じて日本を訪れ、各地の合宿・瞑想会で説法をしてくださいました。この時の法話を文章にして、順次掲載したします。
文章化にあたって協力いただいた皆様に感謝申し上げます。

 

1b

 

------------------------------------------------------------------------------
天人になったカエル

 今日は、天人(デーヴァ)になったカエルのの話をします(註1)。サンバという町の中にガカラという池がありました。その町(サンバ)の池のほとりに、講堂があり、お釈迦様はそこに滞在していて、夜になると説法をしました。そのガカラ池の中に、カエルが住んでいました。カエルは夕方になると、お釈迦様の法話を聞きに池から上がって来て、人間たちの隣で聞いていました。ありがたい法話と思って、カエルは聞いていました。

 そこに、牛の世話係がお釈迦様の法話を聞きに来ていました。世話係は、いつも牛たちを世話しているので、牛の尻を叩く棒を持っていました。世話係は、その棒を持ったまま、説法に参加し、人々から離れた所で、その棒を地面に刺して、立ちながら法話を聞いていました。ところが、その刺したところに、先ほどのカエルがいて、法話を聞いていました。カエルは、刺されたことで死んでしまいました。

 カエルは死ぬ前に、法話を聞いていて、嬉しくなりました。そして刺されて死んでしまい、すぐ天人に生まれ変わりました。その天人が住んでいる建物は、長さが84マイルありました。インドですと12ヨージャナです。(1ヨージャナは、7マイルとあります)
ミャンマーはマイルで数えるんですが、日本ではキロですね。日本だとどれくらい?  
(参加者)1マイルは、約1.609km。ですから約135kmです。それくらい広い建物です。

 カエルは死ぬ前に、ちょっとだけ法話を聞きました。そして、すぐに死んでしまって、すぐに天界へ行ったのです。そんなわずかでも、法話には効果があります。法話の効果は、そんなにも大きいものです。その天人は、自分が何で天界に来て、そんなに大きな建物に住んでいるのかと考えました。そして、前世自分がカエルで、すこしばかり法話を聞いたことで、天人になったということが分かりました。自分が天人になった理由を知り、とても嬉しくて、お釈迦様に会いたくなり、人間界に降りて行きました。お釈迦様の法話が聞きたくて、人間界に降りてきたんですね。

 人間界に降りたら、お釈迦様に会いに行きました。お釈迦様は、「あなたは誰ですか?」と尋ねました。それで、天人は、自己紹介をしました。自分は、前世カエルであって、牛の世話係の棒に刺されて死に、すぐに天使になったことを、お釈迦様に説明しました。
それで、お釈迦様は天人にさらに法話をしてあげました。天人は、その法話を聞いて、すぐにソータパン(預流者)になりました。法話の影響力はすごく大きいのです。ちょっと聞くだけで天人になれるのです。

アナパナ瞑想の次の段階  さて、今日は皆さんに難しい話をします(笑)。皆さんが毎日やっている瞑想は、まだアナパナ・サティです。呼吸を見ているだけで、ヴィッパサナーまで行っていないのです。
呼吸を見るだけでは、まだ何もはじまっていないのです。まだ、教えるくらいになっていないのです。

 今、私たちの段階は、呼吸を見るだけですね。呼吸を見ていると、だんだん雲みたいなものとか、形とかが出てきます。それがだんだん強くなったら、丸っぽいものとかいろいろな形で出てきて、やがてニミッタが出てきます。ニミッタが出てきて、それが目の前にとどまったら、そのニミッタをじっと見ることをしなければなりません。で、そのニミッタをじっと見続けるところまできたら、次のステップを教えられます。そのニミッタを見届けて、心の中を見なければいけません。心は、人間でも動物でもみんな一緒です。

 心は、心臓の中にある、血に頼って生きています(註2)。心には色がありません。色はないけれど、心臓のところの色を見ると透明なものが見えます。さっきの、血があるので、血の色で、カラーパ(微粒子)もその色になっています(註3)。それで、その中の色も見えるようにしないといけません。それが見えたら、ニミッタも1時間くらい集中します。
そこまでできたら、後の方は、もう大丈夫です。

 それで次は、ニミッタを30分、できれば1時間見て、それで自分の身体を見ます。自分の身体を上から下まで、32の部分を見ます(32身分)(註4)。それで、32身分を見ると、男も女も区別はないということが分かります。32身分は、男性でも女性でも同じです。
男性も女性も区別はないし、ただ32身分しかないと見えて来ます。もし信じられなかったら、身体を切って見てください(笑)。32身分が見えます。

 32身分以外に、細かく見ると、骨髄の中も見ないといけません。骨髄の中を見るときに、皆が一番間違えやすいです。骨髄の色はクリーム色です。心臓の下にある脾臓を見るときも間違いやすいです。脾臓について、皆それぞれが異なる色を言っています。緑と言う人もいるし、他にいろいろな色を言っています。本当の色は、赤、ブラウン(土色)、青、その3色が混ざった色です。心臓の中にも、心室があり、それもちゃんと見ます。それは、ちょっと難しいのです。あとは、そんなに難しい事はありません。腎臓とかはそんな難しい事は無いです。

 その32身分が終わったら、骸骨を見ます。見ていると、人の身体が骸骨だけに見えるんです。今、セヤドーが仰っていることは、セヤドーが皆さんを見たら、骸骨しか見えないのです。自分を見ていても、他の人を見ていても、皆骸骨に見えます。今、見てても、皆さん、ここは空いていて、歯があって、全部骨ばっかり見えています。智慧で見るんですが、智慧で見ると、皆さんが骨ばかりに見えます。

 その骸骨を見てから、今度は骸骨の色が白になるように見ます。頭骸骨が「白、白」と思って見ていると、骸骨がなくなって、その白い色だけが見えてきます。これは、智慧で見るんです。そして、その白を東西南北と北西・北東・南西・南東・天・地の10か所に広げて、白い色に集中します。それが終わったら、慈悲の瞑想に入ります。

慈悲の瞑想  慈悲の瞑想の4種類を皆さんご存じですか?
①安全でありますように(危険に遭いませんように)。
②心の苦しみがありませんように。
③体の苦しみがありませんように。
④私が健康で幸せでありますように。自分の身体の世話は自分でできますように。
この4種類を覚えておいてください。

 慈悲の瞑想の段階にまで至ってなくても、これは毎日できる事です。これは自分で唱えられます。自分が慈悲を送りたい人、例えば自分の親でもいいし、自分の仲いい方でもいい。その送りたい人の笑顔(幸せな顔)を思い浮かべて、慈悲の言葉を、「その人が安全でありますように」と何回も何回も言うんです。
その人の笑顔を思い浮かべて、「心の苦しみがありませんように」と何回も言う。
その人の笑顔を思い浮かべて、「体の苦しみがありませんように」と何回も言う。
その人の笑顔を思い浮かべて、「健康で幸せでありますように」と何回も言う。

 夕方4時にインタビューをするとき、セヤドーは皆さんの目を見て慈悲を送っています。
毎日一人一人に。それで、皆さんがセヤドーを見ると、幸せを感じるんですね(笑)。
慈悲の瞑想にまで至っていない人も、こういう風に言いながら相手の人に慈悲を送れるんです。そういう風に慈悲を送ったら、会うときは本当に幸せな感じで、お互い会うことができます。怒りとかもぜんぜん無くて、幸せな感じです。嫌いとか、嫌味とか、何にもないのです。今教えた、これを使ってみてください。

 慈悲を送る功徳と、他のダーナ(布施)の功徳の差は、例えると月の光と星の光くらいの差があります。月が出る前に、星が出てきますね。そして、月が出てくると星の色はかすんでしまいます。これは60分の1くらいの差があります。
独身の男性とか、独身の女性の方は、慈悲を送ると相手が好きな気持ちになってきます(笑)。
もし、結婚したいなと思ったら、慈悲をいっぱい送って下さい(笑)。慈悲は、嬉しい気持ちが心の中に出てきて、表情も穏やかになります。

 いつも元気になりたければ慈悲をたくさん送ってあげて下さい。慈悲をいつも送っている人たちは、落ち込んだりはしないです。皆さんの中に落ち込んでいる人は、いらっしゃいますか? もしいらっしゃったら、慈悲をいっぱい送ってください。
(参加者に)○○さん、落ち込んでいますか?(笑)
慈悲をいっぱい送って下さいね。

 慈悲の言葉の①②③④ですね。その一つ一つを何回も送ります。時間を使って、
①番目だったら、20回30回くらいやって、結構長く。②番目もそうだし、③番目もそうだし、④番目もそう。何回も何回も時間かけて送って下さい。
綿に油をにつけると、ふにゃーとなってしまうじゃないですか。相手に慈悲をたくさん送ると、そういう風に心が柔らかくなります。慈悲を送ると、嬉しく、とても生き生きします。慈悲をたくさん送ると、あまり落ち込んだりとか、悩んだりしません。ですから、皆さん慈悲を持ちましょう。

 慈悲の瞑想を何回も何回もして下さい。それは、難しい事はないし、例えばバスに乗っている時とか、電車に乗っている時、どこに行っていても、トイレに入っていても送れます。簡単なことで、短い時間でもできることですから、皆さんやってください。皆さん、こういう慈悲の気持ちがあれば、平和でいられますよ。平和がないということは、皆さん慈悲がないからです。皆さんが、そういう慈悲を持っていれば、この世界が平和で、皆さんが幸せに住んでいられます。

 本当は、セヤドーはこういう事を皆さんに教えてあげたいのです。けれど、皆さんがセヤドーについて来れないのです。皆さんがまだ何も出来ていなくても、これだけやるだけでも、本当に幸せで効果があります。この功徳は、他のダーナと比べものにならないくらい、とても強いものです。できれば、この4種類をちゃんと覚えておいて、自分が慈悲を送りたい人に、いつも送って下さい。その慈悲を送ったら、その人と会うときは、とても幸せな感じで会えます。なぜそういう気持ちになるかというと、相手に慈悲を送っているからです。自分も幸せだし、相手も幸せに感じられます。

 自分の人生でこれは絶対持っていた方が良いので、毎日慈悲を送るようにしてください。
大勢の人に慈悲を送らない時であっても、自分の家族だけでも、毎日慈悲を送ってください。そういう風に慈悲を送っている家族は、絶対に喧嘩することがありません。なぜならお互い慈悲を送っているから、喧嘩しようがないですね。皆幸せにいられます。家族の中で喧嘩するのは、お互い怒りが出て、慈悲がないので喧嘩になるのです。この4種類を覚えておいて、慈悲を送るようにしてください。

 もし、慈悲が世界中どこにでもあったら、戦争もありません。戦争するために銃とか、お金がかかりますけど、そういうものは要らなくなりますよね、世界中に慈悲があったら。
現実には、慈悲がないので戦争になっています。世界は今、どこの国も経済力が落ちています。戦争のためにお金を使っているので、経済力が落ちています。慈悲があったら、戦争するために銃とか作る必要もないし、お金使う必要もないですよね。そうなれば、皆幸せに生きていられます。慈悲がないので、みんなお互い戦争したり、国と国の間に嫌みとか、無法とかが出てきたりします。

 今、ここにいらっしゃる皆さんはどれだけ幸せですか、とセヤドーは聞いています。
皆さん、幸せですよね?あまり幸せじゃないの?(笑)
返事がないと、こちらが落ち込みます(笑)
この4種類を覚えておいて、明日から自分の関係ある家族だったり友人だったりに、慈悲を送って下さい。
残りのお話は、明日また。

サードゥ! サードゥ! サードゥ!

 

註1:この宇宙には大きく分けて6つの世界(六道)があり、さらに細かく分けると31の世界がある。人間界より高い世界(天界)には天人(デーヴァ)が住んでいると言われている。
註2:心(citta)と心色(hadaya rupa)について;「アビダンマッタ・サンガハ」によると、心臓の血液の中に心色(hadaya rupa)が拡散しており、その心色に依拠しているのが意界(心)である。
註3:物質は小さな微粒子が集まったもので、この集まりをルーパ・カラーパ(色聚)と言う。
註4:32身分とは、髪の毛、体毛、爪、歯、皮膚、筋肉、筋、骨、骨髄、腎臓、心臓、肝臓、横隔膜、脾臓、肺、腸、腸間膜、胃の内容物、大便、脳髄、胆汁、痰、膿、血、汗、脂肪、涙、皮脂、唾液、鼻水、関節の滑液、尿。

                      (2019年5月4日  みなかみ合宿での法話)

  

 





2019年6月18日 (火)

6月自主瞑想会のおしらせ

6月自主瞑想会のおしらせ
(この会は有志により開催されています)

だれでも自由に坐れる場を提供したい、ということから始めた瞑想会です。
どうぞお気軽にご参加ください。
日時:6月22日(土)13:00~17:00
会場:板橋区常盤台1丁目集会所 東上線ときわ台駅より徒歩7分(地図参照)
住所:板橋区南常盤台1-16-8(https://map.goo.ne.jp/place/13002642031/)
参加費:無料
会場費のお布施を受け付けています。

予約は必要ありません。
座布団はあります。瞑想しやすい服装でおいでください。

注意事項

・会場内では「沈黙行」をお守りください。お話したい方は室外にてお話し下さい。
・途中での出入りは自由です。受付名簿に記入し、坐っている方の迷惑にならぬよう静かに出入りしてください。
・瞑想指導はありません。各自で、自分の行なっている瞑想をなさってください。
・瞑想会終了後に1時間ほどの「懇親会」を持ちます(自由参加です)。

およその時間割(当日の状況で多少変わることもあります)

13:00    受付開始
13:20-13:30 読経(慈経)
13:30-14:30 瞑想
14:30-14:45 休憩 
14:45-15:45 瞑想
15:45-16:00 休憩
16:00-17:00 瞑想、回向
17:00-  懇親会(1時間くらい)

15

次回の予定
7月27日(土)板橋区見次公園集会所2階和室
8月25日(日)板橋区見次公園集会所2階和室

主催:静寂瞑想の会

2019年6月 3日 (月)

6月経典学習会のお知らせ

6月の経典学習会は、6月9(日)に開催予定です。

6月9(日)13:30~17:00 
中板橋MCWA事務所
住所 板橋区仲町39-1 電話03-3973-3348 

予定

13:30より自主瞑想(法話は14時からですが、それまで自主的に瞑想しています)
14:00より経典の解説
16:00より質疑応答
17:00ころ終了

参加費無料
予約の必要はありません

内容:
トゥ・ミンガラ比丘(Thu Mingala Bikkhu)によるダンマパダ(法句経)の解説です。
ダンマパダ(法句教)119,120偈、121、122偈

18

ダンマパダ(法句教)119,120偈、121、122偈
「まだ悪の報いが熟しないあいだは、悪人でも幸運に遇うことがある。しかし悪の報いが熟したときには、悪人はわざわいに遇う」
「まだ善の報いが熟しないあいだは、善人でもわざわいに遇うことがある。しかし善の報いが熟したときには、善人は幸福に遇う」
「『その報いはわたしには来ないだろう』とおもって、善を軽るんずるな。水が一滴ずつ滴りおちるならば、水瓶でもみたされるのである。気をつけている人は、水を少しずつでも集めるように善を積むならば、やがて幸福にみたされる。」
「『その報いはわたしには来ないだろう』とおもって、善を軽るんずるな。水が一滴ずつ滴りおちるならば、水瓶でもみたされるのである。気をつけている人は、水を少しずつでも集めるように善を積むならば、やがて幸福にみたされる。」
(岩波文庫「真理の言葉 感興のことば」中村元訳 より)

119,120偈
Papopi passati bhadram yava papam na paccati
yada ca paccati papam atha papo papam passati.
Bhadropi passati papam yava bhadram na paccati
yada ca paccati bhadram atha bhadro bhadrani passati.
「まだ悪の報いが熟しないあいだは、悪人でも幸運に遇うことがある。しかし悪の報いが熟したときには、悪人はわざわいに遇う」
「まだ善の報いが熟しないあいだは、善人でもわざわいに遇うことがある。しかし善の報いが熟したときには、善人は幸福に遇う」

アナータピンディカの物語
祇園精舎に滞在している時、ブッダはサーヴァッティの有名な長者であるアナータピンディカに関してこの偈を唱えました。
アナータピンディカは祇園精舎のお布施者でした。精舎は、54クロー(1000万)の費用で建設されました。彼は寛大だっただけでなく、真にブッダに帰依していました。毎日3回祇園精舎に行き、ブッダに礼拝します。朝は粥を持って行き、昼は豊富な食べ物や薬を、夜には花や香を持って行きました。しばらくしてアナタピンディカは貧乏になってしまいましたが、預流果であったので不幸に悩まされることはなく、日々のお布施を続けました。ある夜、アナータピンディカの家への門を守っている神霊が人の姿で彼に現れ、言いました。「私はあなたの門の守護神です。あなたは、将来について何も考えずに自分の財産を沙門ゴータマに布施してきました。だから今貧しい人になってしまったのです。 したがって、あなたは沙門ゴータマにこれ以上の布施をしないで、自分の商売に向けるべきです。そうすれば再び金持ちになれるでしょう」。

アナータピンディカはそんなことを言った門の守護神を追い出しました。アナータピンディカは預流果であったので守護神は彼に抗することができず、家を去らねばなりませんでした。彼はどこにも行くところがなく、戻りたかったのですが、アナータピンディカを恐れていました。彼はデーヴァの王である帝釈天の所へ行きました。 帝釈天はまずアナータピンディカに良い行ないをすることを勧めました。それから彼の許しを請うようにと。さらに帝釈天は言いました、「まだアナタピンディカに返済されていない貿易業者のローンが18クローあり、アナータピンディカの祖先が埋めて、海に流された18クローがある。さらに誰のものでもない18クローがあるところに埋められている。あなたの神通力によってこれらの富を回復し、アナータピンディカの部屋をいっぱいにしてあげなさい。そうすることで、彼の許しを得ることができます」。
守護神は帝釈天の指示通りに働き、アナータピンディカは再び豊かになりました。

守護神が帝釈天から聞いた情報と指示について、土の下、海の中、そして債務者からの富の回復について語ったとき、アナータピンディカは畏敬の念を抱きました。そして守護神をブッダのところに連れて行きました。ブッダは二人に言いました、「善行の恩恵を長い間享受することはできないし、悪行の結果で長期にわたって苦しむことはない。しかし、善い行い、あるいは悪い行いが実を結び熟するときは必ず来る」と。
それからブッダは次の偈を唱えました:
「まだ悪の報いが熟しないあいだは、悪人でも幸運に遇うことがある。しかし悪の報いが熟したときには、悪人はわざわいに遇う」
「まだ善の報いが熟しないあいだは、善人でもわざわいに遇うことがある。しかし善の報いが熟したときには、善人は幸福に遇う」

121偈
Mavamannetha papassa na mandam agamissati
udabindu nipatena udakumbhopi purati
balo purati papassa thokam thokampi acinam.
「『その報いはわたしには来ないだろう』とおもって、悪を軽るんずるな。水が一滴ずつ滴りおちるならば、水瓶でもみたされるのである。愚かな者は、水を少しずつでも集めるように悪を積むならば、やがてわざわいにみたされる。」

不注意な比丘の物語
祇園精舎に滞在している時、ブッダは僧院の家具を不注意に使った比丘に関してこの偈を唱えました。
この比丘は、僧院の寝台、ベンチや椅子などの家具を使った後、境内に置きっぱなしにしたので、雨や太陽、そして白アリにさらされました。 他の比丘がその無責任な行動について責めたとき、彼は、「私は壊そうとする意志は持っていないし、結局のところ、とてもわずかな損害しか与えていない」などと反論しました。 そして彼は同じように振る舞いつづけました。 ブッダががこれを知るようになったとき、人を送ってその比丘に言いました、「比丘よ、あなたはこのように振る舞うべきではありません。あなたは悪を軽く考えてはいけません。 たとえ小さなものでも、それが習慣的になれば大きくなるからです」
それからブッダは次の偈を唱えました:
「『その報いはわたしには来ないだろう』とおもって、悪を軽るんずるな。水が一滴ずつ滴りおちるならば、水瓶でもみたされるのである。愚かな者は、水を少しずつでも集めるように悪を積むならば、やがてわざわいにみたされる。」

122偈
Mavamannetha punnassa na mandam agamissati
udabindunipatena udakumbhopi purati
dhiro purati punnassa thokam thokampi acinam.
「『その報いはわたしには来ないだろう』とおもって、善を軽るんずるな。水が一滴ずつ滴りおちるならば、水瓶でもみたされるのである。気をつけている人は、水を少しずつでも集めるように善を積むならば、やがて幸福にみたされる。」

ビララパダカの物語
祇園精舎に滞在している時、ブッダは長者ビラパダカに関してこの偈を唱えました。
サーヴァッティ出身のある男が、ブッダの説法を聞いて非常に感銘を受け、教えられたことを実践しようと決心しました。自分だけでなく他の人たちにもお布施をすることを勧めました。
そうすることによって多くの功徳を得て、次の生で多くの従者を持つことになります。それで、その男は翌日、僧院にいるブッダとすべての滞在比丘を食事に招待しました。

それから彼は家々を回り、翌日彼がブッダと比丘たちに供養するので、皆もそれぞれの思いにしたがってお布施しようと住民に知らせました。
金持ちビララパダカは、男が家から家へと回って行くのを見て、その行動に嫌悪感を抱き、つぶやきました。「このいやな男よ、自分が布施できるだけの比丘を招待するにとどまらず、なぜ他の人のところを回って強要するのか」と。

それで彼はその男に鉢を持って来るように頼み、その鉢の中に、ほんの少しのご飯と、ほんの少しのバター、ほんの少しの糖蜜しか入れませんでした。この鉢は別にされ、他の人のものと混ゼることはありませんでした。金持ちは自分のものが別にされている理由を理解することができません。おそらく自分のような金持ちがほとんど布施しなかったことを他の人に知らせ、恥をかかせようとしたと考えました。それで、彼は使用人をやって調べさせました。

布施のまとめ人は、この金持ちが多くの功徳を得ることができるように、米とカレーとお菓子のいろいろな鉢に金持ちから供養された食料を少しずつ入れました。使用人は見たままを報告しました。しかしビララパダカは意味を解せず、お布施のまとめ人の意図を信じることができませんでした。翌日、彼はお布施の食べ物が供せられるところに行きました。そして、彼のような金持ちがどれほどわずかしか布施してないかを皆の前であばくならば、お布施のまとめ人を殺そうと思いナイフを持っていきました。

しかし、この布施のまとめ人はブッダに言いました、「尊者よ、このお布施は皆さん共同の捧げ物です、多いか少ないかににかかわらず、私たち一人一人が信仰と寛大さで布施しました。私たちは同じ功徳を得ます」。その言葉を聞いたとき、ビララパダカは自分が間違っていたことを知り、男を不当に扱ったことに気づき、お布施のまとめ人に許しを請わなければ、四悪趣に生まれ変わるだろうと考えました。彼は言いました、「友よ、私はあなたのことを悪く思って、あなたに大きな間違いをしました。許してください」。ブッダは金持ちが許しを求めているのを聞き、そして調べてみてその理由を知りました。それで、ブッダは言いました、「弟子よ、あなたは善い行いについて軽く考えるべきではありません、たとえ小さなものでも、それが習慣的になれば大きくなるからです」。
それからブッダは次の偈を唱えました:
「『その報いはわたしには来ないだろう』とおもって、善を軽るんずるな。水が一滴ずつ滴りおちるならば、水瓶でもみたされるのである。気をつけている人は、水を少しずつでも集めるように善を積むならば、やがて幸福にみたされる。」


2019年6月 1日 (土)

クムダ・セヤドーの帰国・6月の予定

5月30日、出国カウンターに向かうエスカレーターからクムダ・セヤドーは、見送りの私たちに笑顔で手を振ってこたえてくれました。飛行機は無事に成田を出発し、夕方ヤンゴン空港に到着しました。日本での、1か月にわたる合宿・瞑想会の旅は予定通り終了しました。

 

A

 

 

振り返りますと、4月下旬成田空港にセヤドーたちが到着したころはまだ春も浅く、時折寒い日が訪れるような気候でした。翌日から始まった、群馬県みなかみ町の合宿では、初日に時ならぬ雪が降り、寒さに震えました。暑気のミャンマーから来たばかりのセヤドーは、さぞびっくりされたことと思います。民宿の方も、4月末の雪は数十年ぶりと話していました。それから日を追うごとに暖かくなり、合宿最終日には民宿前の前の桜も満開となり、季節の移り変わりを感じさせる合宿となりました。

 

Photo

 

それから浜松、大阪、福岡と各地を回って瞑想の指導をされ、また東京に戻っても食事のお布施に呼ばれて、施主の家まで出向くなど大変に忙しい日々を過ごされました。
5月末になると気温も上がり、東京でも30度を超える夏日になるなど、まさに一月のうちに三つの季節の体験した感があります。

 

ヤンゴン郊外、モービにあるセヤドーの僧院では、近年修行者が増え、それに従いクティも140件ほど建っているそうです。今年は中国から 20人の修行者が来ているといいます。人が増えるにつれ僧院の仕事も増え、また修行者へのインタビューもあることから、今回の日本滞在の期間はかなり切り詰めたものになりました。それでも、セヤドーと共に坐り、直接指導を受けられるのは、何物にも代えがたいことです。来年も来て下さるか心配していたのですが、セヤドーは私たちの要請にこたえて来年の訪日も約束してくださいました。

 

3087040_n

 

○ 合宿中の、セヤドーの法話方を文章化したいと考えております。お手伝いくださいます方は、(paramifriend@gmail.com)までご連絡ください。

 

○ これからの予定

6月9日(日) トゥ・ミンガラ比丘の経典学習会
13:30~17:00  中板橋MCWA事務所
ダンマパダ(法句経)119,120偈、121、122偈の解説です。

 

6月15日(土)、16日(日)
パオ森林僧院(ピン・ウー・ルウィン別院)の比丘ニャーナダッサナ(智見)尊者による瞑想・法話会が有志によって企画されています。今年は雲南省の分院からウッタマ(至尚)尊者とアディッチャ(太陽)尊者も来日されます。
また、6月21日(金)湯布院で法話会を開催予定です。
Low-profile-j-2019

 

6月21日(金)比丘ニャーナダッサナ尊者による瞑想・法話会  湯布院にて
Photo_1

 

6月22日(土)自主瞑想会
13:00~17:00 会場:板橋区常盤台1丁目集会所 
主催:静寂瞑想の会

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

« 2019年4月 | トップページ | 2019年7月 »

2012/8 宝台樹高原

  • 6
    8月に合宿の行われたみなかみ町藤原は宝台樹山のふもとにあり、冬はスキー場になる高原風ののどかな村です。

2009年クムダ・セヤドーのお寺 

  • 10 セヤドーのお話を聞く
    ミャンマー・ヤンゴン市郊外モービにあるクムダ・セヤドーの瞑想センターを訪ねた方が写真を送ってくださいました。 シーマホールも完成し、そこには富士山をバックにした仏像がまつられています。

2008/8 水上合宿

  • 雨上がり
    8月に合宿の行われた水上町藤原はまさに水の里。民宿周辺の風景をお届けします。

2008 夏の風景

  • 朝霧の沢
    夏の暑い日、川の源流では入道雲が湧き、山や木々は様々な表情を見せていました。

2008/7 関西合宿・瞑想会

  • 延命寺三門にて
    大阪、河内長野市にある延命寺は弘法大師空海が開基と伝えられ、市の紅葉名所にもなっている美しいお寺です。 ここで7月、クムダ・セヤドーをお招きして一週間の瞑想合宿が開かれました。
無料ブログはココログ